トリガーポイントと経絡

 

経絡の発見が東洋手技法史上、最大の発見なら、トリガーポイントは西洋手技法史上、最も価値ある発見の一つと言えるでしょう。

 

痛む箇所が痛みの原因とは限らず、離れた場所に真の原因があるとする視点は両者に共通します。

 

鍼灸・整体・整骨の経絡治療において、真の原因を「虚のコリ」としているのはトリガーポイント同様、それが極めて局所的な短縮であるが故に目立たず、捉えづらいためであり、それでいて重大な問題を引き起こしている陰の存在を示唆しているという表現に他なりません。

 

即ち、トリガーポイントと虚のコリは同じことの別表現なのです。

 

古来より名人、達人はこの虚のコリを見つけ、処理することが出来る者のことを言いました。

 

しかし、トリガーポイントとして体系化され、パターン化された現在、驚くような治療実績は名人、達人のみの専売特許ではなくなりました。つまり、虚のコリという雲を掴むような難しい概念から解き放たれ、より具体的な、そして把握しやすい筋肉のトリガーポイントに生まれ変わったのです。


ならば、

「東洋的な経絡を捨てても良いのか?」

ということになりますが、答えは否です。

 

経絡反応とは治癒反応のことであり、この反応を起こさせるのにはコツがあります。

ですから、そのコツを掴んだ者はそのものズバリのポイントを抑えることができなくとも効かせることが出来たのです。

 

経絡反応とトリガーアプローチ。一体不可分のものとして捉えなおしたとき、これまでにない徒手療法の可能性が開けてきます。